• 6月 18, 2024
  • 6月 7, 2024

今更ですが、帯状疱疹ワクチンの有効性について改めて解説します

帯状疱疹について

帯状疱疹は、主に高齢者や免疫力が低下している人々に発症しやすいウイルス性の疾患です。帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)を引き起こすウイルス(VZV:水痘・帯状疱疹ウイルス)が再活性化することで発症します。痛みや発疹を伴い、場合によっては後遺症として神経痛が残ることがあります。

帯状疱疹ワクチンの有効性について

近年では、帯状疱疹をワクチンで予防できるようになってきています。詳細は下記のごとくですが、非常に有効であるとされています。

帯状疱疹ワクチンの種類

現在、帯状疱疹の予防に使用されるワクチンには主に2種類があります。

  1. ゾスタバックス(Zostavax)
    • 概要: ゾスタバックスは生ワクチンで、2006年にFDA(アメリカ食品医薬品局)によって承認されました。水痘ウイルスを弱毒化した形で含んでいます。
    • 有効性: 約50~70%の効果があるとされています。60歳以上の成人に対して帯状疱疹の発症リスクを減少させることが示されています。
    • 価格: 日本では約16,000~20,000円程度で接種できます(保険適用外のため、全額自己負担)。
  2. シングリックス(Shingrix)
    • 概要: シングリックスは不活化ワクチンで、2017年にFDAによって承認されました。組換え技術を用いて製造された抗原とアジュバント(免疫反応を強化する物質)を含んでいます。
    • 有効性: 約90%以上の高い効果を持ち、50歳以上の成人に対して帯状疱疹の発症を大幅に減少させます。特に70歳以上の高齢者に対しても有効性が高いことが示されています。
    • 価格: 日本では1回の接種が約20,000円程度で、2回の接種が必要です(1回目と2回目の間隔は2~6ヶ月)。こちらも保険適用外で全額自己負担です。

ワクチンの副作用

どちらのワクチンも一般的に安全とされていますが、副作用が発生することがあります。一般的な副作用としては、接種部位の痛みや腫れ、発赤、軽度の発熱や疲労感があります。まれに重篤なアレルギー反応が報告されることもありますが、非常に稀です。

接種の推奨

帯状疱疹ワクチンは50歳以上の成人に対して推奨されます。特に、60歳以上の方や免疫力が低下している方は、帯状疱疹のリスクが高いため、積極的に接種を考えるべきです。シングリックスは高齢者や免疫抑制状態にある患者に対して特に有効性が高いため、選択肢として優先されることが多いです。

経済的側面

日本では、帯状疱疹ワクチンは保険適用外であり、全額自己負担となります。そのため、接種費用が高額になることが一部の患者にとっては負担となる可能性があります。しかし、帯状疱疹やその後遺症である帯状疱疹後神経痛(PHN)の治療費や生活の質の低下を考慮すると、ワクチン接種は長期的に見て経済的な利点があると言えます。

帯状疱疹ワクチンについては↓

帯状疱疹の予防接種(ワクチン)について | 帯状疱疹.jp (taijouhoushin.jp)

帯状疱疹予防接種の費用助成について | 世田谷区ホームページ (setagaya.lg.jp)

健康診断・予防接種 (kajiwara-clinic.jp)

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