• 11月 18, 2024
  • 10月 21, 2024

へバーデン結節や母指CM関節症に対するリハビリ・治療法について

へバーデン結節および母指CM関節症(母指基節関節症)は、手指に発生する代表的な変形性関節症です。どちらも加齢や使い過ぎによる軟骨のすり減りが原因とされ、痛みや可動域の制限を引き起こす慢性的な疾患です。また、近年では就労に伴う手指の痛みとしてこれらの疾患が発症することも多いため大きな問題になっています。いずれの病態も、早期発見と適切な治療・リハビリを行うことで、進行を遅らせ、痛みを軽減することが可能です。以下に、これらの疾患についての説明・リハビリや治療法を紹介します。

疾患について

へバーデン結節とは

へバーデン結節は、指の末端の関節(遠位指節間関節:DIP関節)に生じる変形性関節症です。この疾患は特に女性に多く、遺伝的要因や加齢が関与しています。症状としては、指の関節に結節(小さな腫れ)ができ、これに伴う痛みや腫れ、動かしづらさが特徴です。長期間にわたり痛みが続く場合がありますが、結節が固まると痛みは軽減することが多いです。

母指CM関節症とは

母指CM関節症は、親指の基節部分(母指の付け根)にあるCM関節(手根中手関節)に発生する変形性関節症です。特に手を多用する人に多く、親指を酷使する動作(ボタンを押す、ペンを持つなど)が発症に影響します。症状としては、親指の根元に痛みが生じ、関節が腫れて握力が低下することがあります。進行すると、親指を使った動作が困難になることがあります。下記のような動作で痛みが出る場合はCM関節症の可能性が高いと言われています                          1. ピンチ動作(つまむ動作)2. 握る動作(グリップ動作)3. ひねり動作(瓶のふたを開ける、ドアノブを回すなど)4. 指を広げる動作

リハビリについて

へバーデン結節に対するリハビリ

  • 温熱療法: 温かいタオルや温水で患部を温めることにより、血行を促進し、痛みを和らげます。温めることで、関節の動きが滑らかになり、可動域が改善されることがあります。入浴中に温水に手を浸けるのも効果的です。
  • 軽いストレッチ: 指の関節を無理のない範囲で伸ばしたり曲げたりすることで、関節の柔軟性を維持します。指を伸ばす際は、手全体をテーブルの上に置いて、指を軽く反らせる運動が効果的です。
  • ボールグリップエクササイズ: 柔らかいボールを握ることで、指の筋肉を鍛え、関節周辺の筋力を強化します。無理をせず、痛みが出ない程度に行いましょう。
  • マッサージ: 指の関節や手のひらを優しくマッサージすることで、血流を促進し、筋肉や関節の緊張を緩和します。軽い圧力で、痛みが出ないように行います。

母指CM関節症に対するリハビリ

  • アイスマッサージ: 親指の付け根に腫れや炎症がある場合、アイスマッサージで患部を冷やすと効果的です。氷を直接当てて、炎症を抑え痛みを和らげます。慢性炎症に対する温熱・冷却の有用性に関しては諸説あるため自身にあっている方法を選択してください。急性期の炎症については冷却が望ましいとされています。
  • ストレッチエクササイズ:
  • 親指の内側へのストレッチ
    手を開いた状態で、親指をゆっくりと他の指に向かって内側に曲げます。親指をできるだけ小指の方向に引き寄せるようにします。痛みがない範囲で、無理をしないように行いましょう。
  • 親指の外側へのストレッチ
    親指を反対に向けて、手のひらから遠ざけるように伸ばします。親指を手の外側へと軽く引っ張ることで、CM関節周辺の柔軟性を高めます。この動作をゆっくりと行い、10秒間保持します。
  • 反復回数
    1セット5回を目安に、1日2〜3セット行います。少しずつ伸ばすことで、関節が柔らかくなり、痛みが軽減されます。時間をかけて丁寧に行うことが大切です。
  • ゴムバンドエクササイズ:
  • ゴムバンドの準備
    ゴムバンドを用意し、親指と他の4本の指の間にゴムバンドをかけます。親指を他の指から引き離すようにゴムバンドに軽く引っ張りの力をかける準備をします。
  • 親指を引き離す動作
    親指を手のひらから遠ざけるように、ゴムバンドを引っ張ります。親指が外側に広がるように意識し、親指を最大限に引っ張った状態で2〜3秒保持します。その後、ゆっくりと元の位置に戻します。
  • 反復
    この動作を10〜15回、1日2〜3セット行います。最初は少ない回数から始め、筋力がつくにつれて回数を増やしていきます。
  • タオルグリップエクササイズ: 柔らかいタオルを丸めて握り、親指と他の指を使って握力を強化する運動です。握力を高めることで、関節の動きを補助します。

その他、生活の中で使いすぎない・重いものを持たない・スマホをいじる際にタッチペンに変えるなどの対応も有用とされています。また、リハビリについては炎症の強さや変形の程度によって効果が一様ではなく悪化の可能性もあるため、不安なことはすぐに受診するようお願い申し上げます。

【梶原クリニック】上肢の疾患について(kajiwara-clinic.jp)

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