- 10月 27, 2023
- 11月 5, 2024
足底腱膜炎は足部の痛みで非常に多い疾患です。特に後足部での痛みは要注意
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)は、足の裏にある足底筋膜という厚い結合組織に炎症が生じる状態で、かかとや足裏に痛みを引き起こす疾患です。特に朝起きたときや長時間の立位、歩行後に強い痛みが現れるのが特徴です。足底筋膜は足のアーチを支え、歩行時の衝撃を吸収する役割を果たしているため、この部分に過度な負荷がかかることで炎症が生じます。一般的にスポーツ選手や立ち仕事をしている人、過体重の人、足のアーチが高いまたは扁平足の人に多く見られます。
足底筋膜炎の原因
足底筋膜炎は、以下の要因によって引き起こされることが多いです。
- 過度の負荷:足底筋膜に繰り返し負担がかかることで、微小な断裂が生じ、炎症が発生します。ランニングやジャンプを多用するスポーツ、長時間の立ち仕事などが原因となることがあります。
- アライメントの問題:足のアーチが高い、扁平足、脚の長さの差など、足の形状や歩き方に問題がある場合、足底筋膜に不均等な負荷がかかり、炎症が引き起こされる可能性があります。
- 筋肉の柔軟性の低下:アキレス腱やふくらはぎの筋肉が硬くなると、足底筋膜に過度な引っ張り力がかかり、炎症を引き起こしやすくなります。
- 年齢:年齢を重ねると筋肉や腱の柔軟性が低下し、足底筋膜炎のリスクが増加します。
足底筋膜炎のリハビリとセルフトレーニング
足底筋膜炎の改善には、リハビリテーションやセルフトレーニングが非常に重要です。これらは足底筋膜への負担を減らし、筋膜の柔軟性と強度を改善するために行われます。以下に、具体的なリハビリ方法やセルフトレーニングについて詳しく説明します。
1. ストレッチ
足底筋膜炎の治療には、筋膜や周囲の筋肉の柔軟性を高めることが効果的です。以下のストレッチが特に効果的とされています。
- 足底筋膜のストレッチ:足の指を手でつかみ、足底筋膜を伸ばすストレッチです。朝起きてすぐや運動後に行うことで、筋膜の柔軟性を高め、痛みを軽減します。1回30秒のストレッチを数回繰り返すことが推奨されます。
- アキレス腱とふくらはぎのストレッチ:足底筋膜はふくらはぎの筋肉と連動しているため、アキレス腱やふくらはぎのストレッチも重要です。壁に手をついて片足を後ろに伸ばし、前足を軽く曲げることでふくらはぎとアキレス腱を伸ばします。
2. マッサージ
足底筋膜炎のセルフケアとして、足裏のマッサージも効果的です。硬くなった筋膜や筋肉をほぐし、血流を改善することで、炎症を抑えることができます。
- ゴルフボールやテニスボールを使ったマッサージ:椅子に座り、足裏にボールを当てて転がすことで、筋膜のリリースを行います。痛みが強い場合は優しく行い、1回5~10分程度行うのが目安です。
3. 筋力強化トレーニング
筋力が弱いと、足底筋膜に過度な負荷がかかりやすいため、足部や下肢の筋力を強化するトレーニングも重要です。特に足のアーチを支える筋肉を鍛えることが効果的です。
- タオルギャザー:床に置いたタオルを足指でつかんで引き寄せるトレーニングです。足の内在筋を鍛え、足底筋膜への負担を軽減します。これを1セット10回、1日数回行うことが推奨されます。
- ヒールレイズ(かかと上げ):ふくらはぎや足のアーチを支える筋肉を強化するため、つま先立ちの動作を繰り返します。片足ずつ行うことで、さらに負荷を高めることができます。
4. 足底アーチサポートの使用
インソールやアーチサポートを使用することで、足底筋膜への負担を軽減することができます。市販のインソールや、専門医の指導のもとで作成されるオーダーメイドのインソールを使用することで、痛みの軽減と再発防止に役立ちます。
5. アイスマッサージ
急性期や運動後の痛みが強い場合、冷却療法が効果的です。氷を使って足底筋膜を冷やすことで、炎症を抑え、痛みを軽減します。氷をタオルで包み、足裏を優しくマッサージする方法や、氷水を入れたボトルを転がす方法が一般的です。
6. テーピング
足底筋膜にかかる負担を減らすために、テーピングも効果的です。テーピングは足のアーチをサポートし、足底筋膜を保護する役割を果たします。特にスポーツを行う際や長時間の歩行を伴う場合に有効です。
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